白杖使用者向け音声誘導システム
視覚障がい者への対応として、当社が開発した独自技術の『白杖使用者向け音声誘導システム』を出展しました。これはカメラで撮影した映像から白杖を認識し、自動的に音声案内を放送するシステムです。画像認識技術と拡声放送を組み合わせて、場所ごとに応じて適切な案内をタイムリーに行うことで、視覚障がい者の方にも健常者の方にも、安全・快適に施設を利用していただけるようにサポートできます。
今回出展した「白杖認識装置」は画像認識技術(ディープラーニング)により、白杖の認識精度を大幅に向上しています。白杖側には特別な機器は必要とせず、普段お使いいただいている白杖でご利用いただけます。
バリアフリートイレや駅の改札口、触地図案内板などの前で、白杖を使用されている視覚障がい者に、必要な情報を適切なタイミングで案内放送により提供できるほか、不必要なタイミングでの案内放送が減るため、他の施設利用者に対しても快適な音環境が提供可能になります。
現在も実証実験を行っており、今後さらに検証を重ねて商品化に向けた取り組みを続けてまいります。
高齢者に対応した音づくり
高齢者に対応した音づくりについては、高齢者向けスピーカーを出展しました。加齢にともなう難聴について、TOAは、長年培ってきた防災屋外放送での現場経験のノウハウと、一般的な補聴器の技術を参考に音声明瞭化技術を確立しました。その後、さまざまな環境の聴取実験による検証を経て商品化したのが、「高齢者向けスピーカー ES-01KS 」「高齢者向けワイヤレススピーカーセット WA-01KS 」です。
TOAブースでは、明瞭化技術のON/OFFを鳴らし分け、暗騒音下での音の聴こえ方の違いを体験できるデモも行い、多くの来場者にTOAの音声明瞭化技術をご体感していただけました。
これからもTOAでは、健常者だけでなく、高齢者や視覚障がい者の方をはじめ、より多くの方に音で報せるために、「音(放送)によるユニバーサルデザイン」「音そのもののユニバーサルデザイン」を目指してまいります。