石垣市 様

「石垣市」のイメージ画像

災害発生時、防災行政無線ではカバーしきれない地域にも確実に音声による情報を届けるために、タウンレコーダーを新たに設置。
タウンレコーダーに内蔵の音声ファイル(4か国語)による避難誘導放送を市役所からリモートで起動。さらにタウンレコーダーのライブ映像で避難状況を市役所で確認。

概要

沖縄本島から南西に約410Kmのところに位置する石垣島。”詩の邦・謡の島・踊りの里”と昔から言われ、独自の伝統芸能と、名勝川平湾をはじめ、風光明媚な景観と豊かな自然に囲まれた沖縄県内でも有数の観光地です。
石垣市では、災害発生に備えて地域防災力の強化を進められています。その一環として、防災行政無線だけではカバーしきれない地域にも確実に音声による災害情報を届けるため、2021年に市内中心部の商店街”ユーグレナモール”と市内の観光地“米原海岸”にタウンレコーダーを導入。災害時、市役所からリモートでタウンレコーダーに内蔵している4か国語(日・英・中・韓)での避難誘導用の音声メッセージの放送を起動できるようになりました。また、音声放送後の状況をタウンレコーダーのカメラのライブ映像で確認を行ない、必要に応じてさらなる避難誘導放送(マイク放送)を実施することが可能です。
2023年4月には、さらに市街地の交差点2か所に新たにタウンレコーダーを増設。よりきめ細やかに地域の防災に資するシステムの導入を進められています。

納入システム紹介動画

納入情報

納入先 沖縄県 石垣市 様
納入品 タウンレコーダー G-R311-1(遠隔見守りサービス)
ホーンスピーカー SC-715A
納入時期 2021年4月、2023年4月
背景 災害発生時、防災行政無線ではカバーしきれない地域にも確実に音声による災害情報を届けるため、市役所からリモートで4か国語(日・英・中・韓)による避難誘導放送を起動できるシステムを2021年4月に初めて導入。2023年にはさらに市街地にも増設。

課題と解決のポイント

課題

  • 災害発生時、防災行政無線ではカバーしきれない地域にも確実に音声による災害情報を届ける必要がある
  • 国内のみならず、海外からも多くの観光客が訪れており、多言語での避難誘導放送が必要
  • 避難誘導放送実施後の避難状況を映像で確認することで、より確実な避難誘導を実現したい

解決のポイント

  • 防災行政無線ではカバーしきれない地域にタウンレコーダーを設置
  • タウンレコーダーに4か国語での避難誘導放送音源を入れ、その音源を市役所からインターネット経由でリモートで起動。さらに市役所から各タウンレコーダーへのマイク放送に対応
  • 市役所では島内に設置された複数のタウンレコーダーのカメラ映像を多分割表示で確認。避難状況がリアルタイムに確認でき、再度の避難誘導放送の起動など、より確実な避難誘導が可能な仕組みを実現

設置・運営紹介

  • ユーグレナモールには、タウンレコーダーと避難誘導放送用のスピーカーのセットを2セット設置している。
    2021年に初めてタウンレコーダーを導入いただいた市内中心部の商店街”ユーグレナモール”には、タウンレコーダーと避難誘導放送用のスピーカーのセットを2セット設置している。
  • 米原海岸には、元々設置されていた防災行政無線のスピーカーと同じ場所にタウンレコーダーとスピーカーを設置。
    米原海岸には、元々設置されていた防災行政無線のスピーカーと同じ場所にタウンレコーダーとスピーカーを設置。
  • 2023年にはタウンレコーダーと避難誘導放送用のスピーカーのセットを市街地の交差点2か所に新たに増設。
    2023年にはタウンレコーダーと避難誘導放送用のスピーカーのセットを市街地の交差点2か所に新たに増設。
  • 石垣市役所からタウンレコーダーへの自動放送の起動が可能。また、マイクでの放送も可能。
    石垣市役所からはインターネット経由で市内に設置されたタウンレコーダーへの自動放送の起動が可能。また、マイクでの放送も可能。
  • 石垣市内に設置されているすべてのタウンレコーダーのライブ映像を同時に確認できる。
    石垣市内に設置されているすべてのタウンレコーダーのライブ映像を同時に確認できる。
  • スマートフォンでタウンレコーダーのライブ映像の確認が可能。
    遠隔地にいながらでも、スマートフォンでタウンレコーダーのライブ映像の確認が可能。

インタビュー記事

沖縄県 石垣市 総務部 防災危機管理課

通事 勇生 様

-石垣市様の防災への取り組みについて教えてください。

通事 氏

島嶼県の離島という事情もあり、災害時にすぐに支援が届かない事が想定されており、また、行政などの対応もすぐには市内各地に行き渡らない事が大いに予想されるため、地域防災力の強化を積極的に進めております。

主な取り組みのひとつとして、防災士養成講座の受講料やテキスト代を市から補助する事で、現在市内には県内トップクラスの120名余りの防災士が存在します。令和4年には、「石垣市防災士の会」という組織も立ち上がり、地域の防災リーダーとしての活躍が期待されています。

また、FMラジオの電波を利用した防災ラジオの緊急告知放送システムを導入し、防災ラジオを高齢者や要支援者、またそれらの人々を地域で支援する公民館役員に無償配布する事で、災害時の情報伝達を確実に行う施策も実施しています。

-タウンレコーダー遠隔見守りサービス導入の目的は?

通事 氏

確実な災害情報の伝達や避難誘導、災害対策本部において本部長や各要員が適切な判断をするためのカメラ映像による情報収集が主な目的となります。また、市内には防災行政無線ではカバーしきれていない地域が存在するので、そうした地域に確実に音声による災害情報を伝達する事も目的の一つとなります。

ユーグレナモールは観光客がお土産を買い求めによく立ち寄る場所ですが、防災行政無線の音声が行き届かない場所となっていましたので、2021年にタウンレコーダーによる防災情報伝達システムを導入しました。また、クルーズ船による海外からの観光客も多く訪れる場所なので、多言語(4か国語)での音源放送ができるようにしています。

さらに本市の観光地である米原海岸にもタウンレコーダーを設置しています。米原海岸には防災行政無線も設置していますが、多くの観光客が訪れる場所なのでリアル映像による海岸監視と、きめ細やかな避難誘導放送システムが必要との判断によるものです。

-実際の運用についてはいかがですか?

通事 氏

実際の災害での活用はまだありませんが、防災訓練における災害対策本部訓練で使用する機会がありました。タウンレコーダーを導入したことで、カメラ映像がない時は、災害現場に行き、言葉で現場の状況を伝えるしかなかったのですが、カメラ映像がある事で災害が発生した時の情報収集が大変スムーズになったと実感しています。災害対策本部要員が、その目で直接現場の状況を把握する事ができるので、速やかでより適切な判断による確実な防災対策に繋げる事ができるものと考えております。カメラ映像による情報収集の重要性は常日頃実感しており、防犯カメラとして地元警察の求めに応じて録画映像を提供するなどの利用もしているので、今後もカメラを増やしていければと考えております。

-今後の展望についてお聞かせください

通事 氏

まだ訓練でしか使用はしていないのですが、タウンレコーダーの導入は大変好評を実感しています。今後も多くの観光客や市民の皆さんが多く集まる場所や、災害時に特に避難誘導が必要となる場所に防災行政無線とともに、タウンレコーダーの増設ができればと考えております。災害発生時、カメラ映像の確認は災害対策本部が主となって行いますが、防災関係者がそれぞれの場所で確認できるようになればと考えております。

石垣市の概要

石垣市は八重山諸島(竹富町・与那国町を含む)の経済や観光の中核を担うリゾートシティで、日本最南端・最西端の拠点都市。人口は約5万人で、石垣島は沖縄県で3番目に大きい島である。透明度の高い海が魅力で、年間を通して、国内のみならず、海外からも多くの観光客が訪れている。

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