南小国町議会場 様
議会利用だけでなく、町民の交流にも使える、議会場兼多目的ホールを音響面からサポート。
概要
阿蘇の雄大な自然が満喫でき、黒川温泉や満願寺温泉をはじめとする人気の温泉スポットが多数の観光客を集める熊本県南小国町。きよらかで美しいという意味の「きよらの郷」づくり構想により、きよい里(環境)、きよい品(物)、きよい心(人)を実現し、いきいきとした豊かな地域社会を目指しています。
南小国町では、2012年に新庁舎への建て替えが決まり、議会場は多目的ホールとしても利用できる施設に生まれ変わりました。TOAでは、議会場兼多目的ホールの赤外線会議システム、音響システムの納入を通して、用途に応じた音環境の構築に貢献しています。
納入情報
納入先 | 南小国町 様 |
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納入品 | 赤外線会議システム TS-800シリーズ 操作盤 デジタルミキサー D-2000シリーズ ラインアレイスピーカー SR-S4L マルチユーススピーカー Q-SR-F08A/Q-SR-F04A サブウーハーシステム FB-120B デジタルワイヤレスチューナー WT-D1804 |
納入時期 | 2015年3月 |
採用背景 | 旧庁舎は40年以上が経過し、老朽化や耐震性の問題、災害時の体制強化などの課題により、新庁舎への建て替えが決まりました。庁舎の建設にあたっては、議会閉会時に町民の交流など、施設・設備を有効に活用できるよう検討が行われました。 |
課題と解決のポイント
課題
- 議会場と多目的ホールの兼用利用となるため、マイクユニット等の準備が簡単に行えるようにしたい
- 議場用システムは、以前と同じシンプルな操作環境にしてほしい
- 使用用途に応じた音環境を構築したい
解決のポイント
- 配線が不要の赤外線会議システムの導入で、設置・撤収が容易に
- 旧議会場に合わせた操作盤による操作で、マイクのON/OFFもシンプルに
- デジタルミキサーの音響調整機能と、議会使用時にはラインアレイスピーカー、イベント使用時にはマルチユーススピーカーにより、明瞭性が高く、高音質な音空間を実現
詳細
背景
老朽化により、庁舎が建て替えに。議会場施設の有効活用を検討。
南小国町では、昭和40年代に建築された旧庁舎が、その後の耐震基準の高度化にともない、役場庁舎として十分な耐震性能を保持しない状態となりました。また、持続的な地域社会を継続するための役場庁舎の役割も変わり、災害時の体制強化なども緊急の課題として挙げられました。そのため、2012年に木造による南小国町新庁舎を建設することが決定。議会場については、年4回の議会開催時に使用するだけではなく、町民の交流やくつろぎのスペースとしても有効に活用できる施設・設備が検討されました。
課題
議会場兼多目的ホールの転換がスムーズに行え、使用用途に応じた音環境を構築したい。
新しい議会場は、議会閉会時に多目的ホールとしても利用できるような施設として検討されました。議会専用ではないので、使用用途に応じて、議席を片付けたり、出したりといった作業が発生します。議会事務局の職員は2名と少ないので、労力や負担を少なくする必要がありました。
また、議会場として使用する場合は発言者の声をはっきりと議会場内に届けること、多目的ホールとして使用する場合はコンサートや講演会などイベントに応じて質の高い音をホール内に届けることが求められました。
解決策
簡単に設置でき、明瞭に拡声できる赤外線会議システムとデジタルミキサー、マルチユーススピーカーなどのホール音響システムで議会場とホールの両立をサポート。
新庁舎は木造建築のすばらしさを伝えるものとして、町内産のスギやヒノキをふんだんに使って建築されました。多目的利用を前提に設計された議会場の天井にも、長さ9mもの磨き丸太が使用されています。さらに、議席も町内産の木材が使われており、多目的ホールとして利用する際には、容易に設置や撤去ができるよう、折りたたみのできる可動式になっています。
新しくなった議会場の議場用システムとして採用されたのは、赤外線会議システムTS-800シリーズです。コードレスシステムのため、配線作業が不要で、レイアウト変更や、さまざまなイベントなどに柔軟に対応できます。マイクユニットの制御は、旧議会場と同じように操作盤方式で、スピーカーは場内に均一な音を明瞭に届けることができるよう、ラインアレイスピーカーSR-S4Lが採用されました。これらの機器も移動が可能になっています。
また、ホールとして使用する場合は、デジタルミキサーD-2000シリーズによる多彩な音響調整機能と、音質を重視したポイントソースモデルのマルチユーススピーカーQ-SR-F08A、サブウーハーシステムFB-120Bなどにより、ホール全体に高音質で明瞭な音を届けることができます。このように用途に応じて、最適な音環境を構築することにより、議会場とホールの両立を可能にしました。
インタビュー記事
- 「開かれた議会として、また憩いの場として、多くの町民に関心を持って足を運んでいただける議会運営を目指しています。」
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熊本県南小国町 議会事務局 事務局長
下城 孝浩 氏
- -新しい議会場は多目的ホールとしても利用されると聞いていますが?
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新庁舎建設の際に、庁舎検討委員会を設け町民の方にも参加いただき、行政側も入って、どのような庁舎が良いのかを検討しました。その中で、議会場を年4回の議会開催だけに使用するのはスペース的にもったいないということで、施設・設備の有効活用と町民の交流スペースの確保の観点から、議会開催時には議会場として使え、それ以外の時には200人程が入れる多目的ホールとしても利用できる議会場兼多目的ホールに決まりました。
また、多目的に利用できるのは議会場だけでなく、議員控室もコンサートや講演会が行われるときなどは出演者の控室としても使用できます。加えて控室の中央には仕切りがありますので、部屋を2つに仕切ることもでき、会議室としても使用可能です。
200人程度のホールですので、あまり大きなイベントはできませんが、2015年5月の稼働開始からミニコンサートや保育園の発表会、講演会などに使っていただいています。
今回、音響システムとしてホールに適したスピーカーも導入されていますので、コンサート時にはコンサートに適した、議会の時にはしっかりと発言者の声が聞こえる音環境が構築されていると思います。 - -新しい議場用システムの使い勝手はいかがですか?
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操作盤でマイクのON/OFFができ、オーディオレコーダーに録音されます。シンプルな操作で、以前のものと大きく変わっていないので、最初から戸惑うことなく使用できています。多目的ホールとして利用する際は、議席やマイクユニットなどをすべて撤去します。議会事務局は私と書記の2名体制ですが、議席はコンパクトに折りたためて運べますし、マイクユニットもコードレスのため簡単に収納できます。
- -今後の展望をお聞かせください。
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町民に開かれた議会を目指していますが、傍聴に来ていただくために、何かしら町民に関心を持ってもらえる取り組みが必要だと考えています。
新しい議会場は1階で中も明るく開放的な空間なので、気楽に入っていただけますし、コンサートなどの催しを通じて一度中に入っていただけたら、その後は来やすいイメージを持ってもらえるのかなと思っています。このような取り組みを開かれた議会、議会の活性化につなげていきたいですね。
また、来年には子供議会の開催を計画しています。このような今までになかった取り組み、町民の方が気軽に傍聴に来られるような雰囲気を作っていきたいと考えています。
- 熊本県南小国町の概要
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南小国町は、九州の中央部、熊本県の東北部に位置する人口約5,000人の町です。地形は阿蘇外輪山、九重連山にあり、一部は阿蘇くじゅう国立公園に属しています。2013年に世界農業遺産に登録、2014年には世界ジオパークに認定された阿蘇地域の一部です。
マゼノ渓谷や押戸石を代表とする美しい自然に囲まれ、黒川温泉や満願寺温泉をはじめとする風情ある温泉地を多く有しており、国内外から多くの観光客が訪れています。- DATA
南小国町役場
http://www.town.minamioguni.kumamoto.jp/
- DATA
導入商品
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赤外線会議システム センター装置 TS-800
生産完了品 -
赤外線会議システム 議長ユニット TS-801
生産完了品 -
外線会議システム 参加者ユニット TS-802
生産完了品 -
赤外線会議システム ロングマイク TS-904
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デジタルミキサー D-2000シリーズ
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ラインアレイスピーカー SR-S4L
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サブウーハーシステム FB-120B
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デジタルワイヤレスチューナー WT-D1804
生産完了品 -
デジタルパワーアンプ DA-550F