京都府相楽郡 精華町立 川西小学校 様
不審者の侵入といった緊急時の迅速な対応だけでなく、校舎全体のコミュニケーションをより活発に支援。
概要
川西小学校様の新校舎。旧校舎老朽化のため改築される際にバリアフリーや環境に配慮した設計を導入。児童の安全の確保、そして学校内コミュニケーションの円滑化にも注力されています。
京都府の南西端に位置し、関西文化学術研究都市の中心でもある相楽郡精華町。川西小学校様は、精華町の中心部にあり、精華町にある公立小学校の中でも歴史が古い小学校です。全国の公立学校で耐震診断に基づく耐震工事や補強工事が行なわれている中、新耐震基準(昭和56年6月1日)以前の建物で、老朽化が進んでいた川西小学校様の校舎改築が決定し、2009年8月に完成しました。
新校舎はバリアフリーや環境に配慮された設計になっています。 木材を多く使用し自然光も多く採り入れられ、太陽光発電も設置されるなど、省エネやCO2削減に配慮されています。また、安全面でも職員室をガラス張りにするなど、来校者の確認や児童の安全確認がしやすくされています。
その川西小学校様の新校舎で採用されたのが、IPネットワークを利用して高品位な音声をリアルタイムに伝送できる、「パケットインターカムシステム」です。学校で不審者の侵入といった緊急事態が発生した場合、「校内のどこで何が起こっているのか」を迅速に把握することが重要です。当初はインターホンの導入を検討されていましたが、教室間の通話などが課題として残っていました。パケットインターカムは、緊急通報ボタンを押せば、校内のすべての教室の端末から一斉に警報メッセージが流れ、その警報メッセージを校内放送で流すことも可能で、校内のどこで緊急事態が発生したのかがすぐにわかります。また、その警報を聞いて校内のどこの端末からでも通報した教室に連絡できます。端末間 通話や外線電話の教室への転送など、不審者対策以外の使用効果も評価していただき、導入が決定しました。
川西小学校様では、非常通報ボタンを各教室の前後2箇所に設置。緊急事態発生時にこのボタンを押すと、職員室にある「表示盤」に非常通報ボタンが押された場所が表示され、通報場所で緊急事態が発生した旨をアナウンスする校内放送が全校一斉に流れるようになっています。また、廊下にある非常回転灯も点灯しますので、どの教室で緊急事態が発生したのかが一目でわかるようになっています。
さらに川西小学校様では、このIPインターカムを不審者対策といった非常時だけでなく、児童の体調の急変や予期せぬ怪我を負った場合、児童の学習・生活指導、先生と児童とのコンタクト、先生同士の学習や指導の連携、児童同士のコミュニケーションなどにも活用することを検討されています。
2010年3月に完成予定の体育館にもパケットインターカム端末や非常通報ボタンを設置される予定です。学校全体による不審者対策・安全管理のみならず、学校の円滑なコミュニケーションへの導入効果が期待されます。