東日本高速道路株式会社(菅生スマートIC・村田料金所) 様
スマートICを利用する車両の安全・安心を遠隔でサポート。
隣接の料金所からカメラ映像を確認しながらインターホンによる音声通話、スピーカーによる放送・誘導が可能な「スマートIC向け双方向インターホン・拡声放送設備・エリア監視カメラ設備」を納入。
料金所2カ所を管理する遠隔側・集約側の統合システムで無人となる遠隔側の運用をスムーズに。
概要
2023(令和5)年3月25日、東北自動車道の村田IC~仙台南IC間にある菅生PAに接続する形で開通したのが、菅生スマートインターチェンジ(以下、スマートIC)です。高速道路へのアクセス時間の短縮により地域振興をはじめ、さまざまな効果が期待されています。
TOAでは無人の菅生スマートICを村田料金所にて、遠隔管理が可能となる「スマートIC向け双方向インターホン・拡声放送設備・エリア監視カメラ設備」を納入。映像確認とインターホンを用いての音声通話により、運転者とのコミュニケーション・スムーズな応対をサポート。また、的確な誘導によりスマートIC利用者の安全な運行と、実際に管理を行うスタッフの業務負担の軽減を実現しています。
納入情報
納入品 | スマートIC向け双方向インターホン・拡声放送設備・エリア監視カメラ設備 |
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納入時期 | 2023年2月 |
背景 | スポーツランドSUGOや仙台空港、秋保温泉へのアクセス向上を目的に、既存の菅生PAに接続する形で菅生スマートICの計画が進む。基本的に無人の菅生スマートICにおいて、トラブル等による運転者からの呼出や誘導、業務の負担軽減が望まれる。 |
お役立ちのポイント
- 隣接の村田料金所から菅生スマートICの上下線に対して、インターホンによる音声での通話・応対に加え、双方向インターホン本体に内蔵されているカメラ映像による双方向でのコミュニケーション、拡声放送による運転者への誘導を行うことができる「スマートIC向け双方向インターホン・拡声放送設備・エリア監視カメラ設備」を導入
- カメラ映像により運転者、料金所スタッフともにお互いの顔を見ながら、円滑なコミュニケーションが可能に
- 上下線にエリア監視用の屋外フルHDネットワークPTZカメラを設置。入口・出口の一括監視が容易に
- ETCレーンの通過記録のない場合は、車線外インターホンを使ってスタッフと映像と音声でやりとりをし、ETCカードの記載情報の確認を行い、後日の料金請求・精算も可能に
- 誤進入した車や第1ゲートを通過した車に対しては、リモートマイクを用いた拡声放送でUターンなどの誘導を実施
納入商品
菅生スマートICの下り線出口レーンにある通信開始装置。バス・トラックなどの大型車両用(上)と普通車用(下)の2カ所に屋外ミニドームフルHDネットワークカメラとインターホンを内蔵。トラブル等が発生した時に運転者、料金所スタッフともに顔を見ながらやりとりを行うことができる。
〈遠隔側〉
誤ってETCゲートを通過した場合やETCレーンの通過記録のない場合は、車線外インターホンでやり取りし、ETCカードの記載情報の確認行い、後日の料金精算に活用される。
〈集約側〉
インタビュー記事
- 「遠隔でも運転手とお互い顔を見ながら音声通話ができるので、非常にスムーズなやりとりが可能です。無人の菅生スマートIC利用者の利便性向上と料金所スタッフの業務負担軽減に大いに役立っています。」
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株式会社ネクスコ・トール東北
仙台事業部 村田料金所 スタッフ
村上 悟 様
- -菅生スマートIC・村田料金所の現在の状況を教えてください。
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村上 氏
菅生スマートICは平日の通勤時間帯や週末、とくに近くにあるスポーツランドSUGOでイベントが開催される土日は県内外からも多くの車が利用します。菅生スマートICの管理は村田料金所の管理事務室から「双方向インターホン・拡声放送設備・エリア監視カメラ設備」を使って遠隔で行なっています。通常は4名のスタッフが村田料金所と菅生スマートICの管理業務にあたっており、インターホンによる音声通話とカメラによる映像確認、卓上マイクによる拡声放送で村田料金所と菅生スマートIC上下線の安全な運行管理を行なっています。
開通当初は普通のETCレーンと同じだと勘違いして一旦停止せずに通過する車が多かったのですが、最近はそのようなトラブルもなくスムーズに通行していただいています。 - -設備の使い勝手はいかがですか?
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村上 氏
開通してから今まで、トラブルらしいトラブルはありません。工事期間中は、モニターがずらりと並んでいる様子を見て、操作できるか不安でしたが、研修を受けたり別のスマートICを視察したこともあり、不安を解消することができました。カメラや放送の操作については、すぐにスムーズにできるようになりました。現在でも通行車両が止まったときが一番気を使うので、通行車両が来たときは必ずモニターをチェックするようにしています。
カメラ映像は1画面にしてズームすると細かいところまで鮮明に見ることができるので、ピンポイントで確認したい時などは非常に助かっています。ですので、何かちょっと異常なことが起こったら、モニターを見ながらズームしてチェックしています。
インターホンの使用頻度が多いのは上下線の乗り間違いで、全体の70%を占めると思います。とくに土日にスポーツランドSUGOに来られるお客様は土地勘もないこともあって、そのような間違いをされるケースが多いです。その場合はインターホンで運転者と通話し、Uターンしてもらって一般道に出ていただき、正しいレーンに誘導するようにしています。現金のお客様が来られた場合もUターンして本線に戻っていただき、次の料金所をご利用いただくようお伝えしています。
このようなトラブル時の対応にも、納入いただいた設備自体の性能も良くしっかり監視でき、また運転者と顔を見ながらの対応ができるので、無人箇所に対する遠隔監視としてはすごく役立っています。
- DATA
東日本高速道路株式会社
https://www.e-nexco.co.jp/