1回線しかなかったインターホンを、既設の校内LANを活用した「すくーるインカム」で、工事にかかるコストを抑えて4回線に増設。教室間の通話を実現したことにより、校内連絡業務を省力化。
岡山県の東南部に位置する瀬戸内市の邑久地域に1969年に開校した瀬戸内市立邑久小学校。児童数約750名が学ぶ、岡山県東部でも大きい小学校です。「自分に自信をもち、挑戦し続ける児童の育成」を学校の教育目標に掲げ、高い自己肯定感を持ち自分に自信をもってチャレンジできる子どもの育成に日々取り組んでおられます。
TOAでは、邑久小学校の校内インターホンのリニューアルを担当しました。既設の校内LANを活用することでコストを抑制しながら、以前のインターホンの課題であった回線数と煩雑な教室間通話の取り次ぎを解消。教室間通話をスムーズにすることで、学校内の連絡業務の省力化、校務改善をお手伝いしました。
職員室にはIP多機能端末N-8600MSが2台設置されている。液晶付きのため、連絡元の教室が視覚的に分かるようになっている。
保健室には通話履歴の確認ができる液晶付きのIP多機能端末N-8600MSが設置されている。通常の電話と違ってLANケーブルが引き延ばせるので、設置場所を変えられて連絡も受けやすくなったとのこと。
普通教室に設置されたIP標準端末N-8610MS。
通常はハンズフリー通話ではなく、受話器を取って通話するケースの方が多い。
図工室にあるIP標準端末N-8610MS。ケガや不在の児童の確認などの緊急時に迅速なコミュニケーションが取れる。
体育館に設置されているIP標準端末 N-8610MS。
職員室にはIP多機能端末N-8600MSが2台設置されている。液晶付きのため、連絡元の教室が視覚的に分かるようになっている。
保健室には通話履歴の確認ができる液晶付きのIP多機能端末N-8600MSが設置されている。通常の電話と違ってLANケーブルが引き延ばせるので、設置場所を変えられて連絡も受けやすくなったとのこと。
普通教室に設置されたIP標準端末N-8610MS。
通常はハンズフリー通話ではなく、受話器を取って通話するケースの方が多い。
図工室にあるIP標準端末N-8610MS。ケガや不在の児童の確認などの緊急時に迅速なコミュニケーションが取れる。
体育館に設置されているIP標準端末 N-8610MS。
「20年以上使用していたインターホンを、既設の校内LANを有効活用する「すくーるインカム」に置き換えることで工事にかかるコストを抑えてリニューアルできました。
教室間通話がスムーズになり、校内連絡業務の効率化・省力化に大いに貢献しています。」
瀬戸内市立邑久小学校 副校長
水玉 匠紀 様
水玉 氏
「すくーるインカム」に決まるまでが大変でしたね。当初は機器の更新だけでリニューアルできるといった話だったのですが、配線の引き直し工事が必要なことが判明し、当初の予算をオーバーすることになりました。次に無線LANのアクセスポイントを作る案も上がりましたがそれもうまくいかず、最終的に視聴覚機器を取り扱っている業者さんから紹介してもらった、既設の校内LANを活用した「すくーるインカム」が予算内に収まることがわかり、導入が決定しました。
導入が決まってからは非常にスムーズでした。教室間の通話と放課後のグループへの一斉放送で使いたいという設定の要望を最初に提示したところ、設定変更も短時間で終了しました。工事は夏休みに行いましたが、校内LANは既設のものを利用したので既設のインターホンを取り外して、新しいインターホンを取り付けて電源をつなぐだけで、1日でほぼできたと思います。
水玉 氏
今まで1回線しか使えなかったのが、現在は4回線使用できますので話し中になることもありません。児童の怪我などの緊急事態が発生した場合に、回線が塞がっていてすぐに職員室に繋がらないのは非常に不便です。現在はインターホンが常につながるので安心です。
連絡したい教室にダイレクトで通話することができるので職員室での電話取り次ぎの手間も省けます。職員室に誰もいなくても通話することができますので、校務改善にかなり貢献しています。
邑久小学校は学年によっては教室が離れているところがあります。1階と2階に離れているときに、教職員が歩いていくと相当時間がかかってしまいます。休み時間での連絡や保健室と教室とのやり取り、担任外の先生が授業をしていて担任の先生と連絡をとりたいときなどによく利用しています。学校内のコミュニケーション、校内連絡業務はかなり改善されたと感じています。
保健室の先生
1日に多い日で40、50人もの児童が保健室に来ることがありますので、「すくーるインカム」があることでスムーズに校内連絡ができるようになって助かっていいます。以前は職員室に連絡し、取り次いでもらう必要がありましたが、今はダイレクトに各教室につながるので連絡の手間も少なく、業務の効率化になっています。
水玉 氏
今は外線を各教室に取り次ぐことができず、「電話がかかっています」と職員室から教室にインターホンで知らせて、職員室に戻ってきてもらい電話を受けています。先生方は作業の手を止めて職員室に戻ることもあり、作業効率が低下する場合もあります。外線を職員室や事務室から各教室に転送できるようになると、先生は教室で外線を取ることができるので、通話相手を待たせることもなくなり、さらに便利になると思います。ただ、教室に先生1人だけで話すことになるので、他の職員が会話の様子などの通話状況を知ることができない、という心配もあります。先生方が安心でき、さらに効率的な電話対応ができるように、改善を図っていきたいと考えています。
また、校内LANが届いてない場所をどうするかということも課題です。現在は、以前のインターホンやトランシーバー等で連絡を取っています。そのような場所とインターホンで通話できるようになれば、ほぼ網羅できると思います。
DATA
瀬戸内市立邑久小学校
https://www.city.setouchi.lg.jp/soshiki/48/