所沢市議会議場 様
積極的な情報公開を図り、開かれた議会と市政の活性化を推進する所沢市議会を有線会議システムでサポート。
概要
特例市及び彩の国の中核都市に指定され、さいたま市、川口市、川越市に次ぐ埼玉県内4位の都市として発展を続ける所沢市。2015年には市制施行65周年を迎え、商業・産業の活性化など、さらなる発展が期待されています。最近では、「健幸(けんこう)長寿のマチ所沢」として、健康寿命県内1位を目指しています。
所沢市議会では、現在の市庁舎が建てられた当時の議場用システムを25年以上にも渡って使用し続けてきましたが、不具合等も発生するようになってきたため、設備の更新が行われました。TOAでは、有線会議システムの納入を通して、議会の情報化、情報発信を積極的に推進される所沢市議会の運営に貢献しています。
納入情報
納入先 | 所沢市 様 |
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納入品 |
有線会議システム TS-910シリーズ デジタルミキサー D-901 |
納入時期 | 2015年3月議会より |
採用背景 | 現在の所沢市庁舎が建てられた1987年以降、所沢市議会議場ではインターネット配信に対応する設備導入以外は当初の設備をメンテナンスしながら使用し続けてきました。しかしながら、交換部品の欠品や細かな不具合などが目立ち始め、設備の更新を検討されました。 |
課題と解決のポイント
課題
- 老朽化した従来のマイク設備を更新する際に、意匠的に違和感がなく、スムーズに使用できる設備にしたい
- ハウリングを解消し、明瞭性の高い音環境を構築したい
- 議会運営業務の省力化、省人化を図りたい
解決のポイント
- 有線会議システムのマイクユニットを従来設備と同じ場所に固定。マイクの使用もスムーズに。演壇や質問席はマイクユニットを埋め込むことで、意匠的にもすっきり
- 指向性の高いマイク(議長、参加者)ユニットやデジタルミキサーの音響調整機能により、明瞭性の高い音環境を実現
- 議会運営ソフトウェアによるタッチパネル操作と、マイクとカメラの連動などにより、議会運営の省力化・省人化が可能に
詳細
背景
既存の議場用システムが25年以上経過。メンテナンスに必要な交換部品も欠品が相次ぐ。
1987年に現庁舎で業務が開始され、現在に至るまで25年以上が経過しました。議場用システムも同様で、インターネット配信設備の導入以外は、当初のものを使用し続けていました。その間、メンテナンスや清掃などをこまめに行ってこられましたが、最近では交換部品の欠品も目立つようになりました。また、マイクを取り出す際にガリガリと大きな音がしたり、接触不良などの不具合を起こしていました。さらに、所沢市議会議場は天井も高く、突発的なハウリングを起こしていました。
課題
25年以上経過した設備で、メンテナンスも難しい状態に。情報公開など議会の見える化や、議会運営業務を軽減できる設備を検討。
2007年ごろに議会のインターネット配信に対応するためにカメラが導入されましたが、マイクとカメラは別の職員がそれぞれ操作しなければならず、煩雑となっていました。また、マイク設備なども接触不良を起こすことがあり、議場内でのハウリングの解消などを含め、音響面の改善も検討課題となっていました。
設備の更新に当たっては、議員と議会事務局とでさまざまな市議会を参考にしながら、議会改革における情報発信や情報公開などの見える化の課題も含め、検討されました。
解決策
マイク設備や音響設備の更新で音環境を改善。議会運営ソフトウェアで業務の効率化をサポート。
所沢市の新しい議場用システムに採用されたのは、有線会議システムTS-910シリーズで、2015年3月議会から使用されています。以前の埋め込み式マイクユニットが設置されていた場所に、スペースに合わせて製作された金具を用いて固定しています。演壇、質問席に関しては、意匠の変更を最小限にするために、マイクユニット自体を席の中に埋め込む対応が施されています。スムーズにマイクを使用でき、以前のようにマイクを取り出す際に発していた音もなくなりました。また、指向性の高いマイクユニットやデジタルミキサーの音響調整機能などで明瞭な音環境を提供しています。議会運営ソフトウェアによる、マイクとカメラの連動により、1名減の3名体制で運営できるようになり、省人化を実現しました。
議場内には2台の大型モニターが設置され、出席議員数、発言残時間、現在時刻や議場内のカメラ映像が表示されています。また、カメラ映像は、ライブ中継のシステムを利用してインターネットで配信、議会の数日後には編集した映像を録画中継として公開されており、明瞭な音環境と合わせて議会の情報化、情報公開に貢献しています。
インタビュー記事
- 「ICT化や議会の情報公開、情報化の取り組みを進めて、市議会の活性化と市民の参加機会の拡大につなげたいですね。」
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所沢市 議会事務局
ご担当者様のコメント
- -新しい議場用システムの使い勝手はいかがですか?
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現在の議場用システムでは、マイクとカメラが連動するため、1名減の3名体制で運営できるようになりました。
マイクとカメラの操作は職員2名で担当しています。もう1名、職員が交替で議場内に詰めています。当初はタッチパネル式で違和感がありましたが、随分と調整もしていただき慣れてきましたので、現状は支障なく使用できています。 - -採決はどのように実施されていますか?
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現状では、投票、起立採決等の手法で実施しています。将来的な電子投票への移行も視野に入れて、電子投票機能の付いたマイクを採用することにしました。議会運営ソフトウェアの設定を変更することで、新しい機器を購入することなく、電子投票を導入することができます。
- -今後の展望をお聞かせください。
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ICT化を進める中でこの議場用システムで対応できる部分、追加が必要なものを見極めて、検討していく必要があります。
所沢市議会では基本条例を制定して、議員が外に出て議会の模様を市民に伝えるといった議会改革の実績を残してきました。今後さらにICT化を進め委員会の中継や、議会の見える化・情報発信、議場にタブレットを持ち込んで資料などをデータ化して共有するといった取り組みにシフトしていこうとしています。今後も議場の設備に頼るところは大きいので、設備更新したばかりですが、さらに充実を図っていきたいと考えています。
- 埼玉県所沢市の概要
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所沢市は、埼玉県南西部にある人口約34万人の市です。東京から30km圏内に位置し、交通の利便性もよいことから、東京のベッドタウンとして発展。また、プロ野球・埼玉西武ライオンズの本拠地球場があることでも知られています。 北部には江戸時代に行われた開拓により整備された農地が広がり、南部には宮崎駿監督作品の映画『となりのトトロ』の舞台にもなった狭山丘陵(トトロの森)が広がるなど、豊かな自然にも恵まれています。