豊川市立 平尾小学校 様

「豊川市立 平尾小学校」のイメージ画像

学校内のすべての端末との相互通話が可能。
連絡業務の効率化と、的確な緊急通報に貢献。

概要

平尾小学校の既設校舎と増築校舎の校内連絡・緊急通報設備に、TOAの「パケットインターカムシステム」をご採用いただいています。
一般的なインターホンとは異なり、学校内に設置している端末すべてと相互通話ができるほか、緊急通報や校内放送と連動して全校一斉放送ができるなどの機能があります。
学校内のスムーズな連絡やコミュニケーション、緊急時の緊急通報、初動対応など、さまざまな活用が始まっています。

納入情報

納入先 豊川市立 平尾小学校 様
納入品 パケットインターカムシステム
納入時期 2009年12月
採用背景 校舎の増築にともない、校内LANを活用した校内連絡設備を提案。従来のインターホンにはない教室間の通話や緊急通報メッセージの校内放送などの機能が評価され、採用されました。

課題と解決のポイント

課題

  • 学校内の業務連絡をストレスなく、スムーズに行ないたい
  • 通常のインターホンでは、職員室以外の場所に通話できない
  • 非常ベルでは、「どこで緊急事態が発生したか」がわからない

解決のポイント

  • インターホンよりも進んだ「パケットインターカムシステム」で学校内の連絡負荷を軽減、効率アップ
  • 学校内のどの端末にも通話可能。端末から校内放送につないで業務連絡や呼び出し放送が可能
  • 非常用ボタンを押すと、校内放送設備と連動し、ボタンが押された場所名を含んだ緊急通報メッセージを一斉放送
  • 校内LANの有効活用が可能

詳細

背景

『小学校施設整備指針』の防犯計画に、「通報システムの導入」が明記。校内LANの導入も進む。

現在、文部科学省では、学校教育を進める上で必要な施設機能を確保するための「学校設備の整備に関する指針」を発表しています。『小学校施設整備指針(平成22年3月)』の第9章「防犯計画」の第5には、「通報システムの導入」が明記され、通報装置や連絡システムの導入が示されています。
学校では現在、インターホンや非常ベルなどが導入されていますが、職員室としか通話ができなかったり、非常ベルだけではベルを押した場所を特定できないといった限界が出てきています。
その他、学校で整備が進んでいるのが校内LANです。文部科学省の調査では、約60%の小学校の普通教室にLANが整備されているといった調査結果が発表されています。しかしながら、LANは整備されたものの、どのように有効活用していくかが、今後の課題となっています。
文部科学省「小学校施設整備指針(平成22年3月)」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/013/gaiyou/1292406.htm

課題

日常の学校内の連絡、非常時の緊急通報・連絡を的確に行ないたい

現在、学校の連絡設備としては、一般的にインターホンが利用されています。しかしながら、インターホンだと職員室との通話のみの機能に限定されます。例えば、教室から保健室に連絡したい場合は、職員室に行ってインターホンで保健室と通話するか、教室から職員室にインターホンで連絡して、保健室宛に伝言をお願いする以外は、直接保健室に足を運ぶしか手段がありません。
また、緊急通報の設備としては一般的に非常ボタンやベルが導入されていますが、緊急事態が発生した場合、ベルを鳴らすと全校に緊急事態が発生したことを報せることはできますが、「どこで発生したか」を報せることはできません。
平尾小学校では、新校舎の増築にあわせて、豊川市内で初めて校内LANが整備されました。校内LANを活用した学校内の連絡や緊急通報が可能な設備として、「パケットインターカム」をご提案しました。

解決策

校内LAN整備などを考慮して、IPネットワークを活用したパケットインターカムシステムを導入。学校内の各種連絡・放送にも活用!

これらの課題をクリアしたのは、TOAのIPネットワークを活用した連絡システム「パケットインターカムシステム」です。
平尾小学校の既存校舎の職員室や普通教室、特別教室、体育館、今回増築された新校舎の普通教室にも、校内LANに接続したインターカムの端末が設置されています。各端末には呼び出し番号が設定され、その番号をダイヤルすることで、学校内のどの端末にも通話することが可能です。また、端末が呼び出されたときに、「応答」ボタンを押すとハンズフリーで通話することもできます。
実際にインターカムを使用しだして3ヶ月が経過した2010年4月には、職員室以外の端末の受話器を上げると、自動的に職員室を呼び出すように、設定を変更しました。その他、「PAページング」機能も新たに付加しました。「PAページング」は、校内放送設備と連動して、端末の受話器を放送用のマイク代わりにして校内放送が行なえます。端末が設置されている教室から校内放送ができるので、呼び出したい先生がどの教室にいるか不明な場合には、端末を利用して校内放送で呼び出して直接通話することができます。わざわざ職員室に戻って校内放送をする手間が省けます。
職員室以外の端末には非常用ボタンが接続されています。そのボタンを押すと、職員室に設置された非常表示灯が点滅するとともに、「3年2組 緊急事態発生!」のように、非常用ボタンが押された場所名の入った緊急メッセージが、校内放送のスピーカーと端末内蔵のスピーカーから一斉に流れます。どの場所で緊急事態が発生したのかが分かるので、現場にすぐに駆けつけることが可能になります。

  • IP多機能マスター端末N-8500MS
    職員室に設置されたIP多機能マスター端末N-8500MS。受話器によく使用する機能の使い方をシールで貼っています。
  • 非常表示灯
    職員室に設置されている非常表示灯。非常用ボタンが押されると、表示灯が点滅します。
  • IP標準マスター端末N-8510MS
    教室に設置されたIP標準マスター端末N-8510MSと非常用ボタン。職員室だけでなく他の教室とも通話可能。また、校内放送とつないで、一斉放送もできます。隣の非常用ボタンを押すことで教室名を含んだ緊急メッセージが校内に一斉放送されます。
  • パケットインターカムシステムのマルチインターフェースユニットN-8000MI
    職員室にある非常用放送設備に接続されたパケットインターカムシステムのマルチインターフェースユニットN-8000MI。教室の非常用ボタンが押されると校内放送設備と連動して緊急通報メッセージが放送されます。

システム図

  • システム図
    システム図

インタビュー記事

「端末から校内放送ができるので、効率的な校内連絡が可能です。」

豊川市立 平尾小学校 教頭先生

「学校の"どこで"緊急事態が起こっているかがすぐに把握できるのは、いざというときに安心です。」

豊川市立 平尾小学校 校務主任先生

—パケットインターカムシステムの使い勝手はいかがですか?

教頭先生

以前のインターホンは職員室との連絡にしか使用できませんでした。一部、玄関やプールとの連絡はインターホンを活用していますが、それ以外はパケットインターカムに置き換わりました。学校内のどの端末とも連絡できる点は非常に便利です。

校務主任先生

学校内の通話でもっとも頻度の多いのは、職員室との通話と保健室との通話です。授業中に急に具合が悪くなった児童が出た場合、以前はインターホンで職員室に連絡して、さらに職員室から保健室に連絡を取るようにしていました。現在のパケットインターカムでは、直接教室から保健室に連絡することもできますので、校内連絡における負担がかなり減っています。

—緊急メッセージ機能はいかがですか?

校務主任先生

非常用ボタンが押されたときに、緊急通報ボタンを押した場所、教室が特定できるのは、非常に助かります。放送を聞けばどこで異常が起きているかがわかるので、すぐに現場に駆けつけることができますし、対応がしやすくなります。近くの端末を使って、現場の端末を呼び出すこともできるなど、さまざまな対応を行なうこともできます。近隣では不審者情報も聞かれるので、いざというときのために緊急通報メッセージ機能があることは心強く思います。

—ページング機能はいかがですか?

教頭先生

PAページング機能は、2010年4月に新たに設定しました。私は職員室にいることが多いので通常は職員室から校内放送を行ないますが、職員室を離れているときには、職員室に戻ることなく校内一斉放送をパケットインターカムの端末から行なえるので、非常に助かっています。先生がどこにいるかが分かる場合は、その教室の端末に直接連絡すればいいのですが、先生の所在が分からない場合はPAページングを使えるのは便利ではないでしょうか。

—今後どのように活用したいとお考えですか?

教頭先生

現在不審者に絞った避難訓練は実施していませんが、パケットインターカムや非常用ボタンの使い方も含めて、万が一のときに誰がどのように対応するのかをしっかりと決める必要があります。使い方を知っている先生だけが使用する設備ではなく、すべての教職員がパケットインターカムのさまざまな機能を理解して使えるように、講習会の実施や不審者対応の避難訓練なども検討していきたいと考えています。

校務主任先生

10月には、豊川市内の小学校に緊急地震速報も導入されます。火災時の非常放送、緊急地震速報報知放送、パケットインターカムによる緊急通報メッセージ放送や避難誘導放送などで、学校の安全・安心がさらに高まればと考えています。

豊川市立 平尾小学校の概要

平尾小学校は、愛知県内7位の人口を有する豊川市にある公立の小学校。豊川市の北西にあり、校舎屋上からは遥かに三河湾が望める。
平尾小学校の新校舎は、校舎が手狭になったために増築され、普通教室4教室とトイレが新たに作られた。この新校舎の建設にあわせて、豊川市内で初めて校内LANを活用したインターカムシステムを導入。そのほか、豊川市内の小中学校全校に導入されたハイビジョン放送を録画して、各教室に設置された地デジ対応薄型テレビで視聴できる画像配信システムの活用が始まっている。

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