作新学院 様

「作新学院」のイメージ画像

ネットワークを活用したIP放送システムで、文武両道で実績を挙げている総合学園の情報伝達に貢献。

概要

栃木県を代表する明治18年創立の総合学園、作新学院。幼稚園、小学部、中等部、高等学校、女子短期大学、大学、大学院を開設、とくに高等学校は約3,700名の在校生を擁するなど、日本最大規模を誇り、学業だけでなくクラブ活動も盛んに行われています。
TOAでは、導入から約15年が経過した一斉放送システムを、ネットワークを活用し20以上の建物へ確実に情報伝達できるシステムに更新。災害時の情報伝達の課題を解消し、作新学院の多様性を大切にする教育の実現に向けた学園運営、安全・快適な学園施設の利用に貢献しています。

納入情報

納入先 作新学院 様
納入品 IP告知放送システム
非常用放送設備
納入時期 2014年8月
採用背景 15年ほど前から一斉放送システムを導入されていましたが、このシステムには、停電時に対応できる非常用電源が搭載されていないため、東日本大震災やその後の計画停電時に学院内に向けて一斉放送することができず、緊急時の連絡手段に課題がありました。また一斉放送の老朽化により、入学試験でのリスニングテストも考慮して、設備の更新を検討されました。

課題と解決のポイント

課題

  • 一斉放送システムの老朽化により、入学試験のリスニングテストの際に不具合が生じる
  • 非常用電源がないため、災害発生などで停電になると、一斉放送、業務放送が使用できず、情報伝達できない
  • ソフトウェアが特注品のため、プログラムの修正・変更に手間とコストがかかる
  • さまざまな教職員が使用するので、使い勝手が大幅に変わると混乱を生じる

解決のポイント

  • IP告知放送による一斉放送システムを構築。クリアな音質を学院内の建物に届けることが可能
  • 非常放送設備を利用して、停電時でも全校一斉の緊急放送が可能
  • 汎用のソフトウェアをカスタマイズ。プログラムの更新が簡単に行え、現場での修正・変更が容易に
  • 以前のシステムをベースに構築、操作がわかりやすいように表示方法などの変更が可能

詳細

背景

約15年前に導入した一斉放送システムが老朽化。災害などの停電時に情報伝達できない課題も。

作新学院は、一の沢キャンパスの137,776m2の敷地の中に、幼稚園、小学部、中等部、高等学校を設けており、生徒数約4,700名強、教職員を合わせると5,000人を超える総合学園です。約15年前に学校の安全管理を目的に一斉放送システムをいち早く構築し、緊急時の情報伝達や日々の業務放送に活用されてきました。また、高等学校の入学試験では、英語のリスニングテストで一斉放送システムを利用して試験問題を放送、また栃木県内外から入学試験に来校する約1万人の受験生への案内放送などにも使用してきました。しかしながら、導入から約15年が経過し老朽化が目立つようになり、2〜3年前よりリスニングテストの放送がよく聞こえない等の不具合が発生していました。また、停電時に対応できる非常用電源がなかったため、東日本大震災やその後の計画停電の際に、一斉放送を使用することができず、緊急時の連絡体制、情報伝達のあり方を検討し始めました。

課題

使い勝手をあまり変えずに使用でき、ソフトウェアのプログラムも変更・更新のしやすい一斉放送システムを。

以前の作新学院の一斉放送システムは、おもに特注品を用いて構築されていました。幼稚園、小学部、中等部、高等学校の20以上もある建物をカバーする必要があり、コストが大きくかかっていました。また、ソフトウェアも特注品だったため、生徒数の増減などにより教室の変更が生じた際に、現場での柔軟な修正・変更が困難でした。
一斉放送システムは幼稚園から高等学校まで、さまざまな教職員が使用します。以前の一斉放送システムと使い勝手を大幅に変更した場合、操作方法がわからず、現場も混乱してしまう恐れがありました。そのため、以前使用していた一斉放送システムと極力使い勝手を変えずに操作できるシステムが求められました。

解決策

IP放送システムのクリアな音質を、ネットワーク経由で各建物に放送。非常放送を利用して、停電時の情報伝達に対応。

今回納入した一斉放送システムは、再整備された学院内のネットワークを活用し、IP告知放送を使ってシステム構築しました。聴蛙館にあるタッチパネル式の操作モニターから学院内の各建物に一斉放送を行うことができるほか、各グループや建物ごとへの業務放送、情報伝達を行うことが可能です。
非常放送を利用することで、停電時でも緊急の業務放送を全校一斉に行うことが可能になりました。最大容量で連続30分間使用できますので、通常の使用であれば、2〜3時間は使用できるようになっています。
聴蛙館の操作はAMXによるタッチパネル方式が採用されました。入学試験、緊急放送、業務放送、チャイム放送など、さまざまな用途で使用されるため、視覚的にもわかりやすく操作できるようになっています。

  • 総合進学部本館の会議室、英進部本館の会議室に設置されたラック型放送設備。
  • 以前の放送システムと操作が変わった部分や操作がわかりにくい部分に関しては、簡易版の取扱説明書を用意。

  • 総合進学部2号館の職員室に設置されているラック型放送設備。ボタン操作1つで総合進学部の2号館に放送できる。

インタビュー記事

「多くの生徒を預かる総合学園の運営、施設利用に必要な使い勝手の良いシステム構築ができました。」

施工および設備メンテナンス担当

協新電工株式会社様

-一斉放送システム構築のポイントは?

作新学院では早くから一斉放送システムを導入し、学院内の幼稚園、小学部、中等部、高等学校の各建物への一斉放送や、各建物への緊急放送や業務放送を通して、学校の安全管理、教職員や子どもたちへの情報伝達、業務放送を行ってきました。その当時はソフトウェアも含めて特注品を使用してのシステム構築で、構築費用も大きくかかりました。今回の一斉放送システムの更新では、極力汎用品を使ってコストの抑制を図るとともに、現場で利用しやすいようにソフトウェアのプログラム変更などにも対応しやすいシステムにするのがポイントでした。
また、以前のシステムと基本的な使い勝手は一緒にしたため、操作に関する混乱は最小限に抑えられ、使いやすいシステムになっています。

-現在の活用状況を教えてください。

学院全体としては大規模な避難訓練などに使用しています。高等学校4学部では、学部内の連絡などにも利用しています。また、朝礼などの映像放送が流れる際に、学院内のすべての建物に「映像放送が始まります」という一斉放送を流します。
高等学校ではチャイム放送を、一斉放送システムを利用して放送することで、システムが毎日問題なく稼働できているかの確認を行っています。
入学試験のリスニングテストにも使用したところ、何の不具合もなく終えることができました。

作新学院の概要

明治18年に創立された総合学園、作新学院は幼稚園、小学部、中等部、高等学校、女子短期大学、大学、大学院を開設し、約6,500名を擁する。子どもたち一人ひとりの個性や能力を最大限引き出すため、多様性を大切にする教育を行っている。
学院名の 「作新」は、中国の古典『大学』の一節「日々新たにして、又日に新たなり。新しき民を作せ」の「作新民」に由来し、日々変化する世の中を切り拓いていく人材を輩出するという建学の精神を表している。
医学系に進学する学生を多く輩出する学業だけでなく、スポーツにおいても非常に盛んで、約半数の部が全国大会出場レベルにあるといわれる。

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