東大阪市花園ラグビー場 様
日本を代表するラグビーの聖地“HANAZONO”
ラグビーの世界大会開催スタジアムに最適な音響・放送設備
概要
1929年に開場した国内有数のラグビー専用球技場で、全国高等学校ラグビーフットボール大会の会場としても有名な東大阪市花園ラグビー場(以下、花園ラグビー場)。約90年にも渡り日本ラグビーの歴史とともに歩んできた、まさに日本ラグビーの聖地です。
2019年に日本で行われるラグビー世界大会の開催地にも選ばれ、2018年に最新の設備を備えたラグビー場として生まれ変わりました。TOAでは、フィールドや観客席に明瞭な音を届ける音響システムを納入。ラグビーの試合だけでなく、さまざまなイベントや催しで活用できる音響空間の構築をサポートしています。
納入情報
納入先 | 東大阪市花園ラグビー場 様 |
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納入品 |
コンパクトアレイスピーカー HX-5シリーズ、HX-7シリーズ デジタルワイヤレスシステム デジタルパワーアンプ |
納入時期 | 2018年6月 |
採用背景 | 2019年に日本で行われるラグビー世界大会の開催地に選ばれ、大会の開催に合わせてスタジアムの大規模な増築・改修が行われることになりました。その改修の一部として、老朽化が目立っていた音響システムのリニューアルも検討されました。 |
課題と解決のポイント
課題
- 長年使用してきた音響システムが老朽化し、放送の聞こえ方にムラが発生。観客席やフィールドのどこにいても明瞭で均一な音響空間を構築したい
- 以前は、隣接する住宅街から騒音の苦情が寄せられることも。近隣住民への配慮を第一に考え、音漏れを抑制したい
- 使用するオペレーターが迷わずに、簡単に使用できるような音響システムの操作環境を実現したい
- 世界大会終了後も、ラグビーの試合以外に、さまざまな催しやイベントで活用できるようにしたい
解決のポイント
- 明瞭性が高く、指向性の制御に優れたコンパクトアレイスピーカーの分散配置により、高音質で均一な音場と臨場感あふれる音響空間を演出
- 聴取エリアを細かく分けることでスピーカー1台当たりの出力を抑制。エリア外への音漏れを防ぐことで騒音苦情の低減を実現
- パソコンのモニター上で視覚的にスタジアム内の放送状況を確認することができるため、オペレーターの負担も減り操作性も大幅に向上
- 混信を低減するデジタルワイヤレスや移動型音響ワゴン、移動型スピーカーも装備。一般のイベントや催事の際にも簡単に利用可能
詳細
背景
日本で開催されるラグビー世界大会の開催地決定にともない、音響システムを含む大規模な改修が必要に
花園ラグビー場が、2019年に日本で開催されるラグビー世界大会の開催地として立候補したのは2014年のことでした。2015年3月に開催地として12都市が決定し、東大阪市も選出されました。それにともない、照明塔や北側ゴール裏の観客席などの新設、音響システムのリニューアルなど、施設の増築や設備の大規模改修が必要になりました。
課題
音響機器の老朽化により、放送の聞こえ方にムラがあったり、隣接している住宅地から騒音の苦情が寄せられることも
花園ラグビー場に設置されていた音響システムは導入より相当の年月が経っており、老朽化による不具合が目立つようになっていました。もともと導入されていたシステムは音が広がりやすく、隣接する住宅地からスタジアム外への音漏れに対する騒音の苦情も寄せられていました。
また、音割れがしたり、放送が聞こえる場所と聞こえづらい場所があるなど、聞こえ方にもムラがありました。世界大会の開催スタジアムとしてふさわしい、スタジアムのどこにいても明瞭性の高い音が観客席やフィールドに届けられる音響システムが求められていました。
解決策
明瞭性や指向性、遠達性に優れたコンパクトアレイスピーカーを分散配置。
世界大会の開催スタジアムにふさわしい、高音質で均一な音響空間を構築
スピーカーは、明瞭性が高く指向性の制御に優れたコンパクトアレイスピーカーを分散配置し、高音質で均一な音場と臨場感あふれる音響空間を構築しています。さらに、聴取エリアを細かく分けることでスピーカー1台当たりの出力を抑制し、エリア外への音漏れを防ぐことで騒音苦情の低減を実現しています。
パソコンのモニター上で視覚的にスタジアム内の放送状況を確認でき、操作性も向上しており、オペレーターの負担軽減につながっています。その他、混信を低減するデジタルワイヤレスや移動型音響ワゴン、移動型スピーカーも装備されており、ラグビー以外のイベントなどの音響演出も可能になっています。
南スタンド席の屋外用コンパクトアレイスピーカーHX-5B-WP。1台、2台連結それぞれに補助用のコンパクトスピーカーBS-1020Bを組み合わせることで、明瞭な音を届けている。
インタビュー記事
- 「ラグビー世界大会の開催地として、胸を張れるスタジアムにリニューアルしました。ぜひ日本ラグビーの聖地“HANAZONO”を、世界に向けてアピールしていきたいですね。」
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東大阪市 花園ラグビー場スタジアムマネージャー
奥井 幸史 様
- 「スタジアムのどこにいても聞き取りやすい音響空間が構築できました。「見える化」により、操作性も大幅に向上しています。」
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東大阪市 花園ラグビーワールドカップ2019推進室
橘 豪 様
- -以前設置していた音響機器との違いは?
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橘 氏
非常にはっきりと音が出ているように感じました。オペレーターからも、非常に使いやすくなっていると評価してもらっています。以前は設備自体も古く、音質自体のクオリティも低かった。一部のスピーカーが鳴っていなくて、放送が聞こえない、聞き取りづらい場所もありました。
今回の改修で、スタジアムのどこにいても同じ音質、音量で放送が聞こえるようになっていますし、「見える化」も図られていますので、パソコンのモニター上でどのスピーカーがどのような出力で鳴っているかが一目瞭然でわかるので、その点でも操作しやすく改修できていると思います。奥井 氏
試合の開催中にスタジアムを巡回していますが、試合の実況やアナウンスがきれいな音として入ってくる。試合中でもしっかりと聞き取りやすくなっていると思います。ラグビーの試合はルールがわかりづらく、難しい競技になります。ルールの解説を試合中に女性のアナウンスで流すのですが、その声が以前より本当に聞き取りやすくなっています。ラグビー初心者の方でも気軽に観戦に来場していただけるようになっています。観客にやさしいラグビー場になっているかと思います。
- -昨年末の高校ラグビー選手権大会も盛り上がりましたね?
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奥井 氏
高校ラグビーの知名度が上がっていることもあり、前回大会よりも約2万人も観客が増えました。また、こけらおとしとして開催された日本代表戦も多くの観客の方に来場していただきました。2019年の世界大会開催に向けて盛り上がってきているといった手応えを感じています。花園ラグビー場では、9月22日を皮切りに4試合が行われます。東大阪市民だけでなく、大阪府民、近畿圏のラグビーファンの方にも期待していただいていると思います。
- -今後の展望などをお聞かせください。
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奥井 氏
まずは世界大会を無事にやり遂げたいですね。そのためには、東大阪市も含めて盛り上げていって、成功を収めたいと考えています。花園ラグビー場は日本全国では「ラグビーの聖地」として周知されていますが、本大会を機に世界にもこのような素晴らしいラグビー専用球技場が日本の東大阪市にあるということを発信していきたいですね。
そして、ラグビーを中心に、スポーツの振興やまちづくりを担っていきたいと考えています。花園ラグビー場は住宅地に隣接した競技場ですので、近隣住民への配慮を第一にその課題がクリアできれば、ラグビー以外のさまざまな用途で施設を活用するといった展望が拓けてくると思います。
- 東大阪市花園ラグビー場の概要
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大阪府東大阪市の花園中央公園内に1929年に開場した、日本初のラグビー専用スタジアム。国内有数のラグビー専用球技場であり、ジャパンラグビートップリーグ、全国大学ラグビーフットボール選手権大会、全国高等学校ラグビーフットボール大会の会場としても知られている。また、創部九十周年をむかえた古豪、近鉄ライナーズのホームグラウンドとしても使用されている。
- DATA
東大阪市花園ラグビー場
http://hanazono-rugby-hos.com/
- DATA
導入商品
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コンパクトアレイスピーカー HX-5B-WP
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コンパクトアレイスピーカー HX-7B-WP
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コンパクトスピーカー BS-1020B
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デジタルパワーアンプ DA-550F
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デジタルワイヤレスチューナー WT-D1804
生産完了品