一歩進んだ音による誘導「音サイン(Sound Pictgram)」
このような流れをうけて、今公共空間などで音を使った新しいバリアフリーとして注目されているのが「音サイン」です。
音サインとは、短いメロディや電子音によって、場所や方向などの情報を伝えたり、注意を喚起したりするための音のことです。これまでも音を使った誘導等は様々な公共施設で行われてきましたが、例えば駅では、構内アナウンス、電車の発車ベル、エレベーターの到着音など異なる役割の音が無秩序に存在することで、音源同士がぶつかりあい、必要な情報が得にくい場合がありました。
音サインは、こうした状況から一歩踏み込んで音環境演出の手法をもとにトータルに音をデザインすることで、目の不自由な方に対する情報提供と、健常者にとっての快適な音環境の提供の両立を実現するものとして、バリアフリーを考えるうえで重要な要素となっています。
公共空間で音サインを活用することのメリット
- 情報を必要な人に感覚的に知らせることができる。
- 情報を必要な人にとっては邪魔にならず、快適な音環境。
バリアフリー : ユニバーサルデザインを考える上でのキーワード
ハートビル法
高齢者や障害のある方などが円滑に利用できる建築物の建築促進を目的として、1994年に制定された法律。2003年には、学校、病院、娯楽施設など一定要件の施設のバリアフリー化を義務づけるよう改正されました。
交通バリアフリー法
あらゆる人が交通施設を使う場合の安全・利便を確保されることを目的に2000年に施行。公共工事事業者や地方自治体を対象にバリアフリーの基準を定め、車内、駅前広場、道路などのバリアフリー化について定められています。
社団法人交通バリアフリー協議会
地方自治体の交通バリアフリー基本構想の作成にあたっての調査、立案や、異業種による基礎技術交流など、幅広い活動を行う公益団体。TOAもどう協議会の正会員として入会しています。